先般、公益社団法人全国老人保健施設協会(全老健)と共同で実施した介護分野におけるセキュリティアンケートの結果内容をレポートとして公開しているが、今回は、公益社団法人日本人間ドック学会と共同で、学会加盟組織を対象として実施したセキュリティアンケートの結果内容を公開する。
第1章で調査回答組織の全体内訳・調査項目等の概要を解説し、第2章で全体結果、第3章で年間健診数別結果、第4章で施設類型別、第5章でIT利用環境別の結果を示しており、介護分野向けのセキュリティ調査レポートとほぼ同一の構成を取っている。
国内の健康診断の制度は、法定診査要件の有無、検査スコープの設定条件等に応じて、健診/検診/人間ドックと呼称を変え、事業モデルも異なるが、検査主体自体は医療機関であること自体は共通している。これらの診断のもとに日本国民の予防医療が支えられており、その意味でも国内のヘルスケアサプライチェーンにおける重要な位置を占める。
健診分野ではこうした要件・条件の違いによる前提差により、セキュリティ対策の成熟度が異なっていることが示されている。他の分野と比較しても、法定要件による制約範囲の限定度も考慮し、全体的にセキュリティリソースの確保・展開が行われていることが示されている。詳細はレポートを確認頂きたいが、医療・介護といった制約度の高い分野と比較して、開けた取り組みの実施率が高いと言える。
健診分野のセキュリティ実態の調査事例は国内でほぼないこともあり、このレポート自体には相応の価値があるのではないかとも考えている。
最後に、アンケート協力にご尽力頂いた日本人間ドック学会に感謝を申し上げます。ありがとうございました。